菊池仁志コラム 飛躍への原動力。世界に羽ばたくために。Vol.2

2017年09月21日

Wattbikeのブラケット付きハンドルバーには、ペダリング左右連係や出力トルクなどが表示されるモニターがついている。モニターには、「Polar View」というペダリング分析ツールが搭載されており、脚の出力やピーク角度、速度、距離などの数値データーと、左右のペダリングや連係の状態について図式で示す部分で画面が構成されている。

同時に表示される様々な数値データーを高強度のトレーニング中に読み取ることは難しい。

しかし、簡単な図式なら瞬時に読み取ることも可能だ。また、それはゲームの感覚にも似ている。経験豊富なサイクリストであっても、そうでないサイクリストであってもわかりやすい。

つまり、Polar Viewは、目で見て正確なペダリングを身に付けることを可能にしている。

毎分80回転でペダルを回せば、左右の踏み込みは160回行われている。1回転あたり左右で2回という計算になる。

クランクが地面と平行で前側に出ているそのときにペダルに最大の力を掛けることができれば、より大きな力を後輪に伝えることができる。しかし、そのタイミングは瞬時だ。タイミングが遅れ、下死点付近まで踏み込んでしまうと、反対の脚の踏み込みにブレーキを掛けてしまうことになる。

そこで必要になるのが、ペダリングの「左右連係」。

こちらのサイト内「Polar Viewとは?   http://wattcycling.jp/polarview/には、理想とされるペダリングと、左右連係の図式が公開されている。難しいペダリング理論を考えながらトレーニングするより、より直観的に正確なペダリングを意識することができる。

ペダリングは連続する動作だ。その動作をいかに滑らかに、左右の脚を上手くコントロールしながらスピードに繋げていくか、ということが大事になってくる。

モニターに表示される図式は、トレーニング中に簡単に確認することができる。低回転でも高回転でも、低強度でも高強度でもあらゆるシチュエーションでそれは可能だ。

低回転、もしくは低強度のトレーニング中に正確なペダリングは意識しやすい。それは、意識がペダリングに集中できるためだ。ところが、高回転、高強度のトレーニングになると、その意識を持ち続けることが難しくなる。筋肉は疲労し、呼吸も荒くなり、ペダリングだけに集中することが困難になってくるからだ。しかし、そのようなシチュエーションでも正確にペダリングする技術があれば、自転車のスピードを長く保つことができる。

レースであれば、終盤、他の選手が疲労してきたときのアドバンテージにもなる。

そう、それは、勝つ確率が上がることにつながる。

自分が指導してきた選手たちにもそのような傾向があった。

身体が疲労してくると、ダウンストロークが強くなり、ワットの値は高く表示されるものの、それが自転車のスピードにつながらないという事が多くある。

下死点での切り返しが遅れ、反対の脚の踏み込みの遅れを招くことが原因だ。

瞬時のワットは出ていても、それが連続した滑らかな動作にならず、スピードに繋がらない。

そこを改善することで競技力は上がってくる。

ペダリングの「左右連係」。

競技力を上げるためには必須となるペダリング技術だ。

●オフィシャルサイト

元競輪選手 菊池仁志の自転車道場

https://k-fitting.com/

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