“レジェンド” ダン・カーター ワットバイクを語る

2018年08月17日

世界ラグビー界のスーパースター、元ニュージーランド代表(オールブラックス)のダン・カーター選手が2018年7月、トップリーグの神戸製鋼に加入しました。ワールドラグビー年間最優秀選手賞3回、テストマッチにおける得点数の最多記録保持者、前回(2015年)のワールドカップではスタンドオフとしてチームのW杯連覇に大きく貢献した、世界で最も有名で実績があるラグビー選手です。
カーター選手は長年にわたり、ワットバイクをトレーニングに取り入れています。
同選手にワットバイクを取り入れた背景、どのように活用しているかについてお聞きしました。

- ワットバイクをいつ頃から使っていますか?

最初のきっかけはオールブラックスのトレーニングで使ったことです。2012年のことではないかと思います。その後、2014年に半年ほどラグビーから離れた時期がありました。その後のラグビーのキャリアを考えて一度心身をリセットするためでしたが、この間は肉体改造が大きなテーマでトレーニングは非常に重要なことでした。その際にトレーナーの勧めもあってワットバイクとも徹底的に向き合いました。本格的に採り入れたのはここからです。

- ワットバイクをどのような目的で使っているのですか?

目的は三つです。リカバリー、オフフィート・コンディショニング、そしてスピードワークです。

- オフフィートについて少し説明して頂けますでしょうか?

走り過ぎは傷害を誘発するリスクがあります。特にトレーニング時間が長くなるとランニングは危険になる場合があります。ランニングの一部をワットバイクに代えることにより過度に走る必要がなくなります。特に私のような年長のアスリートにとっては大事なことです。私はもう15年、トップレベルでプレーしてきました。はっきり言ってもう若くはありません。状況によっては、ワットバイクセッションの方がランニングセッションよりも有効なオプションになります。試合後の月曜日に行うリカバリーは、もう走るのは止めてワットバイクで行っています。

- トレーニング内容はどのようなものでしょうか?

スピードワークについては、3秒、6秒、10秒の全力漕などを行っています。
有酸素系は20秒オン10秒オフなどです。20秒は指定ワットをキープする、そして決められたセット数を行います。

- ワットバイクのトレーニングからどのような効果を感じていますか?

今でもフィールドに立ち続けていることが明確な効果です。フィットネスも維持できています。それから、怪我からより早く復帰できるようになりました。

日本のラグビーについて印象を聞いた際は「まだ、プレーをしたわけではないので」と謙虚に言葉を選びながら、「正しい方向に進歩をしていると思います。」と答えてくれました。
カーター選手の魅力を語る際に、フィールド上のパフォーマンス以外にも、その謙虚で誠実な人間性は欠かせない要素です。
「ダン・カーター自伝 オールブラックス伝説の10番」(東洋館出版社)の序文で共著者のダンカン・クレイブ氏がカーター選手の人物像について何度も言葉を変えて表現しています。「驚くほど魅力的で、信じられないほど謙虚な人間」 「面白く、控えめで、寛容」「とてつもなく謙虚」「どんな時でも控えめに振る舞う人間」

ジャパンラグビー トップリーグはいよいよ8月31日に開幕します。
世界を魅了したプレーを日本で見ることができるとは何と幸せなことでしょう。


記事協力および写真提供: ダン・カーター 選手